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作品解説倶楽部
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活動紹介

活動内容

  1. コレクション展の解説
    企画展開催期間中の火・水・木の午後2時、日曜日・祝日の午前11時と午後2時からコレクション展の解説を行います。
  2. 学校・地域との連携・ガイドボランティア
    美術館と共同して、随時、企画展・コレクション展の解説を行います。
作品解説スケジュール
 2019年 1月
時間
1(火) 休館日
2(水) 休館日
3(木) 休館日
4(金) 休館日
5(土) 休館日
6( 休館日
7(月) 休館日
8(火) 休館日
9(水) 休館日
10(木) 休館日
11(金) 休館日
12(土) 休館日
13( 休館日
14(月) 休館日
15(火) 休館日
16(水) 休館日
17(木) 休館日
18(金) 休館日
19(土) 休館日
20( 休館日
21(月) 休館日
22(火) 休館日
23(水) 休館日
24(木) 休館日
25(金) 休館日
26(土) 休館日
27( 休館日
28(月) 休館日
29(火) 休館日
30(水) 休館日
31(木) 休館日
 2019年 2月
時間
1(金) 休館日
2(土) -
3( -
4(月) 休館日
5(火) -
6(水) -
7(木) -
8(金) -
9(土) -
10( -
11(月) -
12(火) 休館日
13(水) 14:00
14(木) 14:00
15(金) -
16(土) -
17( 11:00、14:00
18(月) 休館日
19(火) 14:00
20(水) 14:00
21(木) 14:00
22(金) -
23(土) -
24( 11:00、14:00
25(月) 休館日
26(火) 14:00
27(水) 14:00
28(木) 14:00
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活動報告

 作品解説倶楽部ではコレクション展でのギャラリートークのほかに、学校団体の申し出に応じて行う「スクールガイド」を担当しています。ここでは、少人数のグループに分け作品解説倶楽部のメンバーがナビゲーターとして1名つき「対話型鑑賞」によって進行していきます。展示室でお話しして大丈夫?と思った人はいませんか。でも、これは子供たちが自由に感じたこと、考えたことを話し合いながら、楽しく鑑賞していくプログラムなのです。
対話を通して「話を聞く力」を身に付け、作品の見方も広まります。
 それでは宇都宮美術館所蔵の名品、高橋由一(1828~94年)の《中州月夜の図》(1878年)を見ながら会話を少し紹介致します。

《中州月夜の図》
高橋由一
1878年
「まず、どこに目がいくかな?」
「月!次に水面かな?」
「だんだん目が慣れていくと星も見えてくるよ。」
「どこどこ?」
「この作品はいつの時代だと思う?」
「電気のない時代。だって、街灯が描かれていないでしょう。だからきっと明治時代だと思う。」
「舟に乗っている人はどんな人かな?」
「漁師さん!魚を釣っているように見えるよ。」
「恋人どうし!」
「どうして?3人いるじゃない?」
「1人は船頭さん。2人が恋人だよ。」
「そうか!」  と、会話は続いて行きます。

 同じ質問を大人の方にしてみたところ、「月見をしている。」のほかに、夜逃げ、駆け落ち説など様々でした。また、「月に雲が薄くかかっていることで一層光を感じる。絵から光を放っているようだ。」「水面に映る光によって水の音を感じる。」などの感想も頂きました。
 月の光の下、逆光の構図によるぼんやりと浮かぶ人影が、観る人の想像を刺激し、作品との対話が始まっていきます。
 ある小学生のグループに「高橋由一は江戸時代に生まれて、40才までは武士だったんだよ。」と説明したら、「じゃあ、西郷隆盛みたいだね。」と言われました。調べると西郷隆盛(文政10・1828~1877年)と由一は同年で、この作品の制作年は西南戦争(1877年)の翌年なのでした。
 私たちの活動は作品と鑑賞者をつなぐだけではなく、私たち自身が対話を通して学んでいます。美術に関心のある方!私たちと一緒に活動してみませんか?文字情報からの知識だけではなく鑑賞者の生の言葉によって視野が大きく開かれます。
 興味あるけど自信ないな!?と、思っている人もいますよね。それでしたら、まずギャラリートークを聴くことをお勧めします。最初の一歩はまず参加することから。私たちはいつでもお待ちしています。
 尚、作品解説倶楽部募集については、宇都宮美術館(tel. 028-643-0100)までお尋ねください。

ワークショップ 「みて・すわって・つくろう ~ 名作椅子の秘密」

平成26年3月8日と22日、両日午後2時から《MR10》と《赤と青の椅子》についてのワークショップが行われました。具体的には、展示作品を鑑賞し(1.みる)、復元モデルに座り(2.すわる)、模型を組み立ててみる(3.つくる)というものです(現在は展示替えされています)。 県内外からご応募いただき、3月8日は8名、22日は11名の方にご参加いただきました。 田澤学芸員と作品解説倶楽部メンバーが企画運営を行い、参加者のみなさんと一緒に名作椅子の秘密を探ってみました。

1.みる

展示室に移動し、さまざまなオリジナルの作品について解説を聞き、鑑賞していただきました。

《MR10》ってどんな椅子?

長さ約4メートルの金属パイプを曲げて、カンティレバー(片持ち構造)で出来ています。 金属の強度、曲がり具合、座る人の重さ、姿勢などを計算し、そのバランスを考えたうえで美しい形に仕上げています。まるでソリを思わせるような形で、座面は革製で下から見ると左右に小さな穴があり、紐でしばり固定されています。 この椅子をデザインしたのは、ドイツ生まれの建築家ミース・ファン・デル・ローエ(1886~1969)です。彼はドイツの造形学校バウハウス(1919〜1933)の校長をつとめました(1930〜1933)。 バウハウスは、形がシンプル、丈夫で使いやすい、大量生産が可能、作家の一点ものに比べ手に入れやすい値段で買うことができる、このような機能主義の作品づくりを目指しました。現在簡素なパイプ椅子は体育館や会議室で見られますが、その源流へさかのぼるとこの学校にたどり着きます。

ミース・ファン・デル・ローエ
《MR10》
1927年(本作品は1931年の製造)
宇都宮美術館蔵

《赤と青の椅子》ってどんな椅子?

13本の四角い棒と4枚の板を「だぼ(太い木釘)」でつないで組み立てることができます。背板は赤、座面が青、ひじ掛けや椅子を支える前脚・貫などの棒は黒で塗られ、その切り口には黄色がアクセント的に使われています。通称「Red&Blue」にふさわしくインパクトのある色彩で、1918年にデザインされておよそ100年近くたつ現在でも人々を魅了しつづけています。 この椅子のデザイナーはオランダ生まれの家具職人ヘリット・トーマス・リートフェルト(1888~1964)です。モダニズム(近代主義)の時代にふさわしい生活をめざして、簡素で使いやすい手づくり家具をいくつも考えました。のちに建築家としても活躍し、オランダ・ユトレヒトのシュロイダー邸は世界遺産に認定されています。

ヘリット・トーマス・リートフェルト
《赤と青の椅子》
1918年(本作品は1935年の制作)
宇都宮美術館蔵

2.すわる

宇都宮美術館で所蔵する《MR10》(1931年製)、《赤と青の椅子》(1935年製)はオリジナル作品で座ることはできませんので、復刻作品の座りごこちを体感していただきました。

3.つくる

縮尺2分の1の大きさの模型「deli」を使い、2つのグループに分かれて組み立てていただきました。(「deli」とは、デザイン作品を身近に親しんでいただくために製作された宇都宮美術館のオリジナル教材です。デザインキット(模型)とワークシート&テキストが含まれます。今回はデザインキットのみを使用しました)

最後に、解説倶楽部スタッフがナビゲーターとなり、参加者の皆さんのご感想をお聞かせいただきました。図書コーナーの一角でサークル状になり、和やかな雰囲気で会話が弾みました。以下はそのときの会話です。

ナビゲーター:復刻作品への座りごこちはいかがでしたか?

参加者Aさん:《MR10》は片持ち構造で、座面の裏側が紐でしばってあるためか、腰をおろしたときに少し身体がしずむ気がする。その感覚がおもしろい。背面によりかかると、見た目よりも安定感がある。

参加者Bさん:《赤と青の椅子》は素材が板だけれど意外に座りやすかった。背板の角度や座面の高さがちょうど良く、長時間座っていても心地よいと思う。読書をしたり、もの思いにふけりながら景色を眺めていたい気持ちになる。

ナビゲーター:模型を組み立てて感じたことはありますか?

参加者Cさん:《MR10》は1本のパイプをまげて作品と同じ形にするのが大変だった。左右のバランスをとるのが難しい。模型なので他に違った形を試すことができて楽しい。

参加者Dさん:《赤と青の椅子》のパーツを組み合わせるのが難しかった。想像以上に時間がかかってしまった。部品の数や、座面と背板との角度など、精巧に作られていると感じた。

そのほか、「自宅にお持ち帰りできたら、どちらの椅子を置きたいですか?」というナビゲーターからの質問に大半の皆さんが、《赤と青の椅子》を選ばれていました。窓越しにリラックスしながら座って過ごしたいというご感想もいただきました。

参加された皆さま、ご協力ありがとうございました。またのご来館をお待ち申し上げます。

活動記録集 「美術をめぐるダイアローグ」

作品解説倶楽部では記録集「宇都宮美術館 作品解説倶楽部 鑑賞ガイド&活動の記録1997-2013 美術をめぐるダイアローグ」を製作しました。この冊子は、活動を紹介する記録集であると同時に、作品解説倶楽部独自の視点での、宇都宮美術館コレクションの鑑賞の手引きでもあります。

一部ダウンロードできます
宇都宮美術館 作品解説倶楽部 鑑賞ガイド&活動の記録1997-2013 美術をめぐるダイアローグ(PDF:4.8MB)

2013年10月のある日のコレクション展示室
さて宇都宮美術館が誇る傑作のひとつ、マグリットの《大家族》をご一緒に見て行きましょう。
鳥と大家族ってどんな関係があるのかしら?
マグリットは「絵は題名の図解ではないし、題名は絵の説明ではない」という言葉を残しています。その言葉を受けて何か感じられますか?
えっ。私はいつも題名を読んでから絵に入るきっかけを探りますが?
マグリットには否定されましたか。
絵を見て「心を震わせてほしい」ということが画家の望むところではないでしょうか。そのための第一歩としてこの絵に描かれているモチーフを言葉にしていただけますか。
曇り空、青空、海、光った水平線。
わかり易いモチーフがたくさん描かれていますね。どれをとってもそれ自体は何の不思議も無いものですが、それが画面上でぶつかり「どこか変」と思われますね。そこから何かしら不思議な感覚、第六感とも言うべき感覚を味わいましたか。それこそマグリットミラクルなのです。
この絵スーパーの看板みたい。
それは!なかなかすばらしい視点ですね。マグリットは油絵だけでなく、今は使われていませんがサベナ航空のマークや広告、その他にもカジノの壁画などにもすばらしい仕事を残しています。それは人の目を捉える技に長けているともいえますね。《大家族》にもその才能は生かされているということでしょうか。それでは質問です。海面に鳥のうつりこみが見えてきましたか?
えーっ。
見えた。見えたよ!
どこに?
海面が青空色に染まっている部分があるねー。
となると曇り空のうつり込みは表現されているのでしょうか?
残り全部かな?マグリットにもっとよく見てって言われた気がします。
確かにそうですね。左上にちょっとポイントありですよ。さて描かれた水面を見ながら水中にも思いを巡らしてみましょう。マグリットの仲間たちは水面下を潜在意識と捕らえていました。
そうなると光っている水平線にも意味がありそうですね。
絵との対話が始まりましたね。ではマグリットの言葉をもう一つ「眼に見え手で触れることの出来るものは、必然的に眼に見える別の何かを隠している」です。ヒントになりますか。

この後も絵とキャッチボールが続きます。球の落としどころをストレートにするかフォークボールにするのかはお客様次第です。是非「解説体験」をオススメいたします。

つづく