NEWS012:記念講演会の詳細 23.05.2018(27.05.2018追記あり)

ボンジュール!皆さん。当館での展覧会期も折り返し地点に差し掛かり、いよいよ来る5月27日(日)には記念講演会「ポスター作家サヴィニャック:ユーモアの足し算・引き算」が開催されます。ついては、その詳細を紹介するべく、まずは「講師プロフィール」を掲載しますので、ご一読のうえ、ぜひ講演会へお運びいただきますよう、宜しくお願い申し上げます。(23.05.2018記)

講演会の終了に伴い、内容報告とレジュメ(講義録)を追記しました。(27.05.2018記)

●講師プロフィール
植木啓子(うえきけいこ)氏。大阪新美術館建設準備室 主任学芸員。1969年、新潟県生まれ。マンチェスター大学大学院(イギリス)、マルセイユ(フランス)研究滞在を経て、1997年からサントリーミュージアム[天保山]学芸員。同館にて、「マッキントッシュとグラスゴー・スタイル」展(2000年)「ジャン・ヌーベル」展(2003年)「レイモン・サヴィニャック―パリの空のポスター描き」展(2005年)など、主にヨーロッパの建築・デザイン領域の展覧会を企画。展覧会の空間とグラフィック・デザインを「関西のデザイナーとの協働の場」として重視する。大阪から発信し、国内外に巡回した「純粋なる形象―ディーター・ラムスの時代」展(2008年)は、ニューヨークADC賞で金賞を受賞、世界各地で高く評価された。2012年から現職に転じ、企業・行政・大学その他との「デザイン連携」「場の創出」に取り組んでいる。

植木氏が企画された「レイモン・サヴィニャック―パリの空のポスター描き」展の図録は、こちらをご覧ください。

●内容報告+レジュメ
①「ボクは41歳のときに《モンサヴォン》石鹸の牝牛のおっぱいから生まれた」
②「アイデア:ポスターにふる一つまみの塩」
③「誰かと一緒に」ではなく、「誰かのために」つくること
という三つのポイントに沿って、下積み時代から《牛乳石鹸モンサヴォン》(1948/1950年)によるデビューまで、サヴィニャックに至るフランスのポスター画家の系譜、広告の手法・表現におけるA. M. カッサンドルとの比較(以上①)、ストーリーのない広告、引き算と足し算の広告、言葉・絵遊びの広告、アイデアをリサイクルする広告(以上②)、1970年代以降の仕事、古典的なポスター画家に徹したサヴィニャックのあり方、その理由と長所・欠点、まとめ(以上③)という内容の濃いレクチャーでした。

豊富な上映画像には、本展出品作品のほか、今回は展示されていないサヴィニャックの重要な業績、フランスのポスター史を証言する他の作家の事例、資料写真なども含まれ、①②③の深い理解の一助となっています。

レジュメに「手書きメモを付す」スタイルの講義録も作成しましたので、講演会を聞き逃された皆さんも、ご来場いただいた方も、お役立ていただければ幸いです。(出力用のPDFデータは、こちらからダウンロードできます)

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TOPICS018:巨大ポスターをめぐって エピローグ 22.05.2018

この連載記事の第一回第二回で詳しく紹介したように、サヴィニャックが活躍した1960年代まで、ヨーロッパの大都市、とりわけパリでは、「外壁に糊で貼った巨大ポスター」を至るところで見ることができました。
では、こうしたポスターは、いつ頃から収集・保管、調査・研究、展示・公開の対象――美術館、博物館、資料館、図書館などに帰属する「作品・資料」になったのでしょうか。
それは、絵画や彫刻に代表されるアート(純粋美術)、また、芸術性の高い伝統的なものつくり(工芸)とも異なる「近代の産業・社会に供する創造的な事物(デザイン)」が領域として確立された19世紀後半から20世紀初頭に遡ります。言い換えると、デザインの黎明期には既に、ヨーロッパのさまざまな国・地域において、その頃は「産業工芸(インダストリアル・デザイン)」「商業美術(グラフィック・デザイン)」と呼ばれていた分野の成果、すなわち「製品」「広告」が、デザイン・ミュージアムの始まりこと「応用美術館」「美術工芸館」で管理されるようになったのです。専門の施設がない場合、博覧会や他の展示会場でお披露目があり、いわゆる美術館、歴史博物館などにもデザインの「作品・資料」が少しずつ仲間入りを果たしていきます。
フランスに目を向けると、1877年に「パリ装飾美術館(Musée des Arts décoratifs, Paris)」が設立され、1905年になって現在の場所に移ります。ポスターに特化した施設については、1898年という早い時期に計画が提案されたものの、実現に至ったのは80年後、1978年に「パリ・ポスター美術館(Musée de l’Affiche, Paris)」が開館します。ちなみに、栄えある開館告知ポスターは、サヴィニャックが手がけました。その後、名称が「パリ広告美術館(Musée de la Publicité, Paris)」と変わり、一時的な閉館を経て、装飾美術館の広告・グラフィック部門として再開しています。


ところで、パリであれ、他の街であれ、ポスターは、今のところ「巷に貼られてなんぼ」のコミュニケーション・デザインのツールに他なりません。一方、その役目を終え、ミュージアムで第二の人生を送るポスターは、パリの装飾美術館、本展でお世話になっているフォルネー図書館だろうと、展覧会を開催中の当館だろうと、「作品・資料」として取り扱われます。とするならば、本質的に「社会のなかで活きる・街を彩る広告」でありながら、もはや「貴重な文化資源となった印刷物」を展示するに当たって、どのように二つの観点を満たせるか、そのすり合わせを真摯に考えねばなりません。なかでも「巨大ポスター」は、難易度が高いと言えるでしょう。
一例として、《ヴィシー・セレスタン:鉄のように頑健》(1963年)を取り上げると、全体寸法が高さ318.0cm幅234.0cmの超大型です。広告としては、四枚の紙に印刷し、壁の上で貼り合わせたので、重なる部分によっては「紙の耳」が残され、接合部に「トンボ(目印)」が刷り込まれました。ポスター貼りの現場では、この耳が隠れます。
しかし、印刷所から直接入手したポスターは耳が残っており、作品・資料保護のために「ひと回り大きい麻布」で裏打ちするのがヨーロッパのミュージアムの常です。フィールドワークによって壁からはがして収蔵したものは、風雨にさらされて状態が悪く、なおさら丁寧に裏打ちされています。とは言え、巨大ポスターを完全に接合すると、大き過ぎて取り扱いが困難となります。よって、多くの場合、分割したまま、あるいは部分つなぎで裏打ちして保管せざるを得ません。

これを、「ポスターらしく」「安全に」展示するには、
*接合部を目立たないようにし、周囲の裏打ちもできるだけ隠す
*麻布と大きさによる「重み」に耐え、「しわ・たわみ」が生じないよう、丈夫なパネルに留める
*作品とパネルを保護するフレームが主張せず、展示壁と一体的に見える仕様とする
などの工夫が必要となります。


特に今回は、パリから作品が「ロール」で送られて来ました。もちろん裏打ちはされていますが、巻いて届いたものを伸ばし、それぞれの大きさ・状態に照らして、1点ずつ異なるマット、パネル、フレームを日本で作り、なおかつ全五会場へ巡回するための梱包・輸送・展示システムを編み出しています

これには、パリ市フォルネー図書館ティエリー・ドゥヴァンク氏(本展監修者)に相談しながら、開催五館の全学芸員、紙作品の修復家、額装スタッフ、美術搬送展示チーム、展覧会事務局の皆で知恵を絞りました。

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TOPICS017:見どころ紹介+ショップ情報 その③ 17.05.2018

ボンジュール!皆さん。寒暖の差が大きいお天気が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
他の連載記事とも連動するかたちで、本展の「見どころ」を紹介する「ウェブ上の展示案内」も三回目となりました。今回は、三つの展示空間でポイント的に登場する「展示ケース」に注目してみましょう――


ケースの中には、エディトリアル・デザイン、ノヴェルティ、小型のデザイン画、スケッチブックなど、近寄って見ていただきたい作品が集められています。壁面のポスターや原画との接点を探る、両者の比較を行うと、サヴィニャックの仕事、その表現についての理解も深まります。


たとえば、《「ビール33」原画》(1961年)は、向き合う壁に並ぶ《ブリュナは温まるビール》(1950年)《チンザノ》(1951年)のポスターと見くらべることで、同じく「動物をアイキャッチャーとするアルコール飲料の広告」であっても、それぞれの商品にふさわしい図案をサヴィニャックが編み出した点に気づきます。ちなみに「ビール33」はフランス生まれ、ヴェトナム育ちのラガー(1975年のヴェトナム戦争終結後、同地では「エクスポート・ビール333」に名称変更。フランス製品は「エクスポート33」)、これに対して「ブリュナ」(現「AMAブリュナ」)はアメリカ生まれ、イタリア育ちの濃厚なベルギー・エールです。


また、この原画は、裏面にも別作のための未完の絵、もしくは描かれた紙の再利用によって部分的にカットされてしまったのかも知れない《「CIC銀行」原画》が描かれ、それを観覧できるよう、展示に工夫を図りました。生憎と本展には、この銀行(商工信用銀行)のポスター(1963年)こそ出品されていませんが、中央ホールでご覧いただけるドキュメンタリー映像「「街路の人 サヴィニャック」(1986年)で作品を確認することが可能です。

 

別の展示ケースでは、パンフレットの見開きとスケッチの並置も試みました。すなわち、前者は《雑誌『アダン』のための広告:アダンの読者はスポーツ好き》(1965年頃)、これに合致する後者が《「アダン(雑誌)」スケッチ》(1965年)です。パンフレットの他のページには、旧約聖書でおなじみの「アダム」のイメージがさまざまなポーズで現れ、スケッチの裏面を見ると、鉛筆描きの「アダム」がモダンな家のなかでくつろいでいます。なお、1925~73年に刊行の『アダン』は、フランスの隔月刊男性ファッション雑誌でした。


さらに、当館においては、サヴィニャックの晩年の仕事ぶりを窺わせる2冊のスケッチブックを、4期に分けて「めくり公開」します。すでに1期目(4月29日~5月9日)が終了し、現在は、向かって左側のスケッチブックから《トゥルーヴィル公証人のサイン案スケッチ》(より正確に記すと「トゥルーヴィル=シュル=メール、ジャン=ピエール&ヤン・メイモー公証人事務所」スケッチ)、右側に《トゥルーヴィルの切手案スケッチ》「トゥルーヴィル=シュル=メールの切手」スケッチ)を展示中(~5月23日)。

小さい方のスケッチブック(右側)には、8ページにわたって「切手」のヴァリエーションが描かれ、サヴィニャックによる「色とかたちの検討」の足跡が分かります。
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからダウンロードできます。

[本展グッズのご紹介]
お気に入りのサヴィニャック作品を、図録グッズのかたちで購入できるミュージアム・ショップからは、普段づかいにうってつけの2商品を紹介いたします。

●A6型抜きシール:税込400円
《フリジェリコ:良質の冷蔵庫》を始め、サヴィニャックのポスターに頻出する「指さすヒト+爽快なブルー」による6作品を「紙シール」にした本商品は、忘れモノ・コトが多い自分用にぴったり。封筒に貼って誰かに送れば、ちゃんと見てね!というメッセージも、ユーモアを交えて伝わります。

●トートバッグ:税込1,000円
一番人気の《牛乳石鹸モンサヴォン》、そして個性的な《早く!アスプロ》を表面にあしらった本商品は、デザイン画(再制作)の味わいが厚口の木綿キャンヴァス地になじみます。生地が丈夫でマチもたっぷり、A4サイズ対応とくれば、使い勝手はバッチリ。図録を入れるのにも便利です。

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
※通信販売+全国配送
いたします。
詳しくは、下記までお問合せください。
直通TEL.028-666-8585
E-MAIL:utm_ms@icloud.com

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TOPICS016:「サヴィニャックに捧ぐグラフィック」の設置 15.05.2018 ※6月14日 最終更新

サヴィニャックに捧グラフィック

本展が巡回する5つの美術館では、「サヴィニャックの大規模な回顧展をどのように広報するか」について、それぞれに工夫を図っています。テーマが「ポスター作家」「コミュニケーション・デザイン」だけに、各館の宣伝物を手がけたクリエイターの方々も、大いに発奮されたと思います。
同じテーマであっても、開催時期、ターゲットとなる来館者層、地域色、普遍性、クリエイター自身の独自な解釈などを反映し、ヴァリエーション豊かな宣伝物が生み出されるのは言わずもがなですが、とりわけ「デザインの歴史・巨匠」を扱う展覧会の「宣伝物のデザイン」は難易度が高く、種々のアイディアとチャレンジを試行錯誤する機会になる、として良いでしょう。
このことを鑑みて、本展の各館チラシ、並びに「サヴィニャックとデザイン史の本棚」でも取り上げた書誌も織り交ぜて、それらをヴィジュアルに紹介するページを設けました。内容は、随時更新いたしますので、どうぞお楽しみに。(6月14日 最終更新

●「サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」(本展)
[図録] ※五館共通

 

練馬区立美術館+宇都宮美術館+三重県立美術館+兵庫県立美術館+広島県立美術館, 2018年
デザイン:岡田奈緒子+小林功二(ランプライターズレーベル
*使用作品
表紙:《ひとりでに編めるウット毛糸》(1949/1951年)
裏表紙:《1951年、パリ誕生2000年記念》(1951年)
透明カヴァーの両袖:「デクーヴェルト/発見」原画(1990年頃)
*図録の詳細はこちらをご覧ください

[展覧会チラシ]

 

練馬区立美術館, 2018年
デザイン:瀬戸山雅彦(website
*使用作品
表面:《ひとりでに編めるウット毛糸》(1949/1951年)

 

宇都宮美術館, 2018年
デザイン:岡田奈緒子+小林功二(ランプライターズレーベル
*使用作品
表面:《牛乳石鹸モンサヴォン》(1948/1950年)
*デザイナーによるコメントはこちらをご覧ください

  

三重県立美術館, 2018年
デザイン:平井秀和(ピースグラフィックス
*使用作品
表面(全4種):
《ドップ:清潔な子どもの日》(1954年)
《1951年、パリ誕生2000年記念》(1951年)
《ビック:新しいボール(スイス版)》(1960年)
《フリジェコ:良質の冷蔵庫》(1959年)

●書籍


Anne-Claude Lelieur, Raymond Bachollet, Savignac affichiste, Bibliothèque Forney, Paris, 2001
デザイン:ドミニック・トゥシャール+フレデリック・ルメール
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《『イル・ジョルノ』紙》(1956年)

  

(左)レイモン・サヴィニャック著, 橋本順一 訳 『レイモン・サヴィニャック自伝』 TOブックス, 2007年
装丁:日下潤一(blog)+長田年伸(たのしい文字と組版)+浅妻健司(website
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
(中)矢萩喜從郎 編 『レイモン・サヴィニャック』(『世界のグラフィックデザイン』 97巻) ギンザ・グラフィック・ギャラリー, 2011年
デザイン:矢萩喜從郎(矢萩喜從郎建築計画/キジュウロウヤハギ
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
(右)レイモン・サヴィニャック著, ティエリ・ドゥヴァンク編, 谷川かおる 訳 『ビジュアル版 レイモン・サヴィニャック自伝』 小学館, 2018年
アート・ディレクション:おおうちおさむ(ナノナノグラフィックス)|デザイン:伊藤 絢(ナノナノグラフィックス
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《牛乳石鹸モンサヴォン》(1948/1950年)

レイモン・サヴィニャック著, 小柳 帝 日本語版監修 『サヴィニャック ポスター A-Z』 アノニマ・スタジオ, 2007年
日本語版デザイン:茂木隆行(出版社による紹介
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《サヴィニャック展:於パリ・ポスター美術館》(1982年)

ティエリー・ドゥヴァンク 著, 藤原あき 訳 『レイモン・サヴィニャック:フランス ポスターデザインの巨匠』 ピエ・ブックス, 2006年
企画・アートディレクター:間嶋タツオミ(間嶋デザイン事務所)|デザイン:高橋健二
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《ドップ:清潔な子どもの日》(1954年)

山下純弘 著 『Raymond Savignac:AFFICHISTE』 ギィ アンティック ギャラリー, 2006年
デザイン:新納早都子
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《「トブラー・チョコレート」原画》(1951年)

●定期刊行物

GRAPHIS, Vol.19 No.109, Amstutz & Herdeg Graphis Press, Zurich, 1963
カヴァー・デザイン:レイモン・サヴィニャック
*雑誌の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:描き下ろしのイラストレーション(1963年)

『アイデア』 第45巻・第6号(通巻265号), 誠文堂新光社, 1997年
レイアウト:大江安芸+川村秀雄
*雑誌の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《「ウット毛糸」原画》(1949年)

●展覧会図録

『フランスのユーモアとエスプリ サヴィニャック ポスター展』 西武美術館, 1989年
表紙デザイン:田中一光
レイアウト:ビセ
*図録の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:ピエール・メンデル+クラウス・オーバラー《サヴィニャック展:於ミュンヘン、ディ・ノイエ・ザンムルング》(1982年)

Raymond Savignac, Marc Lecarpentier (preface), Savignac – Projets et maquettes d’affiches, Galerie Marine Gossieaux, Paris, 1993
エディトリアル・デザイン:レイモン・サヴィニャック
*書籍の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《『イル・ジョルノ』紙》(1956年)

『アフィッシュ・フランセーズ―現代フランスポスター50年の歩み』 アフィッシュ・フランセーズ展実行委員会, 2000年
デザイン:矢萩喜從郎(矢萩喜從郎建築計画/キジュウロウヤハギ
*図録の詳細はこちらをご覧ください
*使用作品
表紙:《アストラル エナメルペンキ》(1949年頃)

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TOPICS015:巨大ポスターをめぐって その② 13.05.2018

サヴィニャックが子ども時代から親しんだ「パリを彩るポスター」は、その青年期に発展を遂げ、やがて彼は、自ら「パリにポスターの魔法をかける」存在となります。
20世紀のパリに限らず、「街とポスター」は不可分の関係にあり、ヨーロッパの場合、刷り物の「大きさ・広がり」は建造物と一体的に、また、広告としての「訴求力・効果」は人々との関わりで編み出されました。


本展の見どころでもある「貼り合わせ式の巨大ポスター」は、石や煉瓦を積み上げる西洋の組積造、1920年代以降に敷衍した鉄筋コンクリート造による建物に触れずして語ることができません。多層階で、一つひとつの階高もある集合住宅やビルディングの構造のみならず、その密集度、風土的に窓が小さく、数も少ない点に加えて、古くから都市を取り囲み、街を区分してきた(石・煉瓦造)もまた、ポスターの興隆に寄与しました。要するに、「背高で面積のある頑丈な無垢の壁」が確保できたからこそ、それが掲出に利用されたのです。


あわせて、消費文明、大衆文化、複製芸術が発展した20世紀前半の都市には、ポスター以外の広告――チラシやビラは元より、看板、垂れ幕、ショー・ウィンドー、アドバルーン、電飾、映画の挿入映像、車体に取り付けられた宣伝物などがあふれ返り、その喧噪のなかで、A. M. カッサンドル(1901~68年)が指摘した「高速で移動する人々の視線を瞬時に射止める」技術を、ポスター作家は懸命に模索します。このような状況で、ポスターが大型化し、より単純で印象的な表現に傾斜するのは、必然の為せるわざ、として良いでしょう。国・地域によっては、掲出に関する規制があったので、ヨーロッパであっても、建造物のそこかしこではなく、特定の場所、広告塔などにポスターを貼り出す方法が採られました。そうしたなかでパリは、常に街路をポスターが彩り、ポスターの魔法によって輝いた都市であり続け、この情景が、佐伯祐三に代表される同時代の画家のモティーフにもなっています。一方、建築・都市のあり方が根本的に異なり、江戸年間の高札に由来する掲示板が発達したわが国は、明治・大正・昭和戦前期、そして今日も、ポスターのスケール感、掲出が欧米とは相違します。つまり、ビルが建ち並ぶ近代的な都市――東京や大阪であっても、かつて商店や住宅の多くが低層の木造だったため、その壁と掲示板に、小ぶりのポスターを画鋲で留め、表通りではむしろ、ショー・ウィンドーの背景として掲出しやすいよう、画面の上下に金物を取り付けるタイプのポスター(昔のカレンダーと同じ)が主だったのです。


では、ヨーロッパにおける古典的なポスターの掲出は、いかなる方法だったのでしょうか。この連載の第一回でも紹介した記録写真を見る通り、それは「石や煉瓦(多くは漆喰塗)、コンクリートの壁」にふさわしいやり方で、水溶性の糊、デッキ・ブラシ2本、脚立や梯子(巨大サイズの場合、建物の屋上から職人が命綱でぶら下がる)を用います。1本目のブラシで壁に糊を塗りつけ、ポスターを貼ると、表面を2本目でこすって皺を伸ばす、という手順を手早く繰り返しますが、すでにある広告をはがすことはありませんでした。常に、新しいものが上へ貼り重ねられたのです。年月とともに、風化する、部分的に破れる、下から昔のポスターが顔をのぞかせるといった状況もしばしば見られ、絵描き写真家にとって魅力的なモティーフ研究者貴重な糧として街に蓄積されていきました。
現在、世界の国・地域では、デジタル広告が幅をきかせています。それでもなお、サヴィニャックを育み、彼が育んだポスターを「貼る伝統」は残されており、その様相を見るにつけ、ポスターという広告媒体の力が衰えていないことを感じてやみません。(続く)

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NEWS008:ミュージアム・ショップからのお知らせ 10.05.2018

宇都宮美術館ミュージアム・ショップでは、サヴィニャック展の公式図録・グッズのほか、ショップ内の取り扱い商品を、
※通信販売+全国配送
いたします。
詳しくは、下記までお問合せください。
直通TEL.028-666-8585
E-MAIL:utm_ms@icloud.com

※フェイスブック
https://www.facebook.com/宇都宮美術館ミュージアムショップ-2116701371894361/
※ツイッター
https://twitter.com/Shop_UMS
も宜しくお願い申し上げます。

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TOPICS014:巨大ポスターをめぐって その① 09.05.2018

「見どころ紹介+ショップ情報」第二回で触れた「巨大ポスターの実物展示」ですが、予告通り「新たなトピック」として掘り下げてみたいと思います。
そこでまず、同じ商品を宣伝する二種類のサヴィニャック作品――

A. 《ペリエ:プシュッと音がする水…》(1951年)
B. 《ペリエ:天然ミネラル炭酸水》(1949/1955年)
を「純然たるイメージ」だけで見くらべた場合、どちらに「大きさ・広がり」を感じるでしょうか。多くの人が「B」に軍配を上げると予測され、その理由も「三手三足の人物が宙に舞うダイナミズム」で一致するに違いありません。身体の動きに加えて、商品を掲げながら「満足そうに笑う表情」や、それによって、あるいはボトルから「溢れ出す泡」の勢いで「吹っ飛ぶ帽子」は、確かに躍動感に満ちています。これに対して「A」は、何よりも「直立して指さす人物」がスタティックであり、「人物-ボトル-噴出する水・泡」のつながり、全体のまとめ方が散漫な印象を受けます。
では、両者を「実際の寸法」で比較してみましょう。

すると、「A」のスケール感に驚きを覚えてやみません。本作は、分割して刷った4枚の紙」を貼り合わせることで、一つのイメージが完成されるポスターに他ならず、それぞれのパーツが「B」と(ほぼ)同寸、しかも日本のポスター用紙の最大サイズB0(H103.0×W145.6cm)を上回っています。さらに、「A」に描かれるボトルを取り出し、観覧者(街中でポスターを眼にする人)との関係で考えるならば、ボトルの高さが約74.1cm、これをポスターの右下に配すると、人々の視点が「ボトル=商品=ペリエ」に集まり、その先端から噴き出す炭酸水を見上げて圧倒される、という仕掛けがあることに気づかされます。つまり、一見したところ単調なイメージが、物理的な大きさによって驚異的に迫力を増すのです。
参考までに、「B」に登場するボトルは、実は現行商品の750mlガラス瓶(約37.4cm)と余り変わらず。こちらは絵柄が変化に富むので、「1枚物」でありながら訴求力は十分、として良いでしょう。もっとも、フランスに代表されるヨーロッパの近代ポスターは、同じイメージの拡大・縮小版が存在し、「A」のような絵柄で小ぶり、逆に「B」の路線で巨大な事例が刷られたのも事実です。ちなみに、フランスで「貼り合わせ式」のポスターが生み出されたのは、19世紀末~20世紀初めのベル・エポック期(ポスターの第一黄金時代)に遡り、アルフォンス・ミュシャ(1860~1939年)らの作品でも見られます。また、街中では、一つのイメージを壁の上で合成するのではなく、同じポスターを何枚も並べて貼る、という素朴な掲出が実践されました。


やがて、ポスターの高度な発展により、
多数のパーツを縦横無尽に構成+その増殖=巨大ポスターが市井を席巻する状況
※多数のパーツ+複数の絵柄=巨大ポスターによるコマ撮りのような効果
に至ります。時あたかも1920年代~1930年代のアール・デコ期(ポスターの第二黄金時代)A. M. カッサンドル(1901~68年)が一世を風靡し、サヴィニャック青春時代のことでした。(続く)

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TOPICS013:見どころ紹介+ショップ情報 その② 05.05.2018

ボンジュール!皆さん。ゴールデンウィークも余すところ1日となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。当館では本日、担当学芸員によるギャラリー・トークの初回が行われ、熱心な観覧者が多数参加されました。トークは会期中の毎週土曜日午後2時から行いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、トークでも触れた本展の「見どころ」の一つに、「巨大ポスターの実物展示」が挙げられます。

その迫力を紹介する前に、まずは「ポスターのサイズ」について、おさらいしてみましょう――
現代日本の場合、ポスターの大きさは、「JIS(日本工業規格)」で規定される「B判」が主体です。基準となるのは「B0」の紙で、縦(H)・横(W)の比率は「1:√2」、同じ比率による各種B判を寸法順に列記すると、
B0:横長H103.0×W145.6cm ◎
B1:横長H72.8×W103.0cm または 縦長H103.0×W72.8cm ☆ ←B0の半分
B2:横長H51.5×W72.8cm または 縦長H72.8×W51.5cm ☆☆ ←B0の4分の1(B1の半分)
B3:横長H36.4×W51.5cm ☆☆☆ または 縦長H51.5×W36.4cm ←B0の8分の1(B1の4分の1・B2の半分)
となります。
このうち◎・☆・☆☆・☆☆☆印を付したものが、街中で見かける「日本のポスター」に他ならず、横長のB0(◎)は「最大の駅貼りサイズ」、縦長のB1(☆)・B2(☆☆)が「最も一般的なサイズ」、横長のB3(☆☆☆)は「小型の中吊りサイズ」です。
では、B0・B1・B2の3種を当館の展示室に並べると、どのようなスケール感になるでしょうか。今回の展覧会では、サヴィニャックが日本のクライアントのために制作したポスターも含まれており、

《としまえん:7つのプール》(1989年)は「B0」、《サントリービール》(1979年)が「B1」です。参考までに、本展の宣伝物は、JR宇都宮駅に掲出されているものが「B1」、送配布(及び館内)用は「B2」。いずれも、展示室の移動壁(H300cm)で見た場合、威圧感を覚えるほどの大きさではありません。これに対して、1920年代頃から巨大化が進み、サヴィニャック絶頂期の1950年代~1960年代にパリを彩ったポスターは、縦・横ともに200cmを優に超えるサイズです。

出品作のなかで最大級の《マギー・チキン・ブイヨン》(1962年)に至っては、H297.5×W398.7cmの変形8枚貼り、つまり1枚仕立てのポスターではなく、分割して刷った数枚の紙を、建造物の壁に貼り合わせることで、一つのイメージが完成される仕組み。個々の紙も、わが国の「B0」以上のサイズを誇り、全体としては、ほとんど「壁画」にも等しいスケール感でした。従って、イメージだけに注目すると、「可憐な子羊」が主役の《トレカ:ウールとスプリングのマットレス》(1952年)も、実物を眼にすると、「怪獣の出現」を思わせる、としても過言ではありません。
なぜ、これほど大きなポスターが制作・掲出されたかについては、新たなトピックとして、本サイトで連載記事を綴る予定ですが、一度はご来館いただき、単に「かわいい」だけではないサヴィニャック作品の「大きさ」も味わっていただければ幸いです。
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからダウンロードできます。

[本展グッズのご紹介]
展覧会の開幕と同時に、多くのお客様にお立ち寄りいただいているミュージアム・ショップでは、「使って良し・飾っても良し・プレゼントにも最適」のグッズが目白押しです。
●A6判ノート:税込500円
人気の高い《牛乳石鹸モンサヴォン》、そして《ドップ:清潔な子どもの日》を表紙にあしらった本商品は、持ち歩きに便利な文庫本サイズ。ページをめくると、サヴィニャックも原画づくりで愛用した「グリッド」が引かれており、スケッチはもちろんのこと、日記、連絡帳、取材ノートなど、幅広い使い方ができます。

●型抜きメモ:税込500円
《毛糸の15日間》の「羊と毛糸玉」、《牛乳石鹸モンサヴォン》の「牛と石鹸」をかたどった本商品は、一枚ずつ切り離せ、メモとしてのみならず、一筆箋、プライスやメニューのカード用紙など、やはり使い方はさまざまです。名札やタグにしても良し、何枚も並べて窓辺を飾るも良し。
これ以外にも、本展グッズのラインアップは豊富ですので、少しずつご紹介して参ります。
※商品に関するお問い合わせは、ショップ直通TEL.028-666-8585までお願い申し上げます。

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TOPICS012:サヴィニャックとともに旅を エピローグ――みんなのクルマ 02.05.2018

オートバイ(2輪)を含む「自動車」の広告は、時代を超えて「クルマそのもの」を大きくあしらい、その見せ方に「ユーザーの視点」が盛り込まれる手法のものが多い、として良いでしょう。イラストレーションであれ写真であれ、また、即物的であろうと感覚的であろうと、クルマの全容と特徴を最も魅力的なアングルで打ち出し、必ず支持する、もしくは憧れの対象として眺め、手にしたいと思う人々の心をくすぐり、そうしたユーザーにとって分かりやすい文言や、親近感を覚えるサブ・ヴィジュアル(人物など)が添えられます。
ところが、本展の出品作品《ルノー4CV:4輪、4ドア、4シート、お値段4.472NF(新フラン)》(1959年)は、典型的な「自動車ポスター」とは一線を画します。

企業広告ではなく、特定の車種を訴求する内容でありながら、クルマのイメージがまったく登場しません。主人公は、木馬のような姿かたちののウマ3頭、及び明らかに頑健そうな駄馬が1頭
これらに、4輪(赤ウマ)

4ドア(緑ウマ)

4シート(青ウマ)

を示す言葉、分かりやすさを超えて、滑稽味も感じられる図説が付されます。
少し説明を要する「駄馬+財布」の表現は、フランスに特有の自動車税――「標準課税馬力」に応じて、地方ごとに税率が異なる「登録税」に関係しています。

つまり、標準課税馬力の一分類「4CV(4馬力)」を車種名として掲げるこのクルマは、「小さいけれども4ドアで4人乗り、お値段も税金もお得なファミリー向け」、要するに「使い勝手も走りも良い小型大衆車」として開発され、フランス国内外で人気を博したことが、「自動車ポスターらしからぬグラフィック」から読み取れるのです。
自動車の世界史においては、ドイツのフォルクスワーゲン「タイプ1」(プロトタイプ登場1938年。愛称“ビートル”)とコンセプト、時代背景が重なりますが、フランスのルノー「4CV」(1946年)は、カー・デザイン(ルノーのインハウス・デザイナー/エンジニアのフェルナン・ピカールによる)、その広告、少しひねった手法のサヴィニャック作品であっても、やはり「ユーザー=フランスの一般の人々」を意識していることが感じられます。同じ路線のルノー後継車種は、「ドーフィーヌ」(1956年)、この連載トピックスの第四回で言及した「4」(キャトル/愛称“キャトレール”。1963年)でした。

 

本展の「自動車とその部品」コーナーで展示される他の作品としては、顧客向けの大判手帳《ダンロップ・スケジュール帳》(1961年)、同メーカーのシリーズ・ポスターの一つ《ダンロップタイヤで出発》(1953年)が秀逸。

どちらもサヴィニャックお気に入りの「冴えたブルー」を基調とし、クルマ以上にメカニカルな存在であるタイヤ、すなわち「みんなのクルマを支える大切な部品」を即物的でありながら、楽しげに表しています。

[関連情報]
サヴィニャックの祖国フランスには、世界最大級のクルマのミュージアムがあることを、皆さんはご存じでしょうか。それは、スイスに近いアルザス地方の工業都市、オー=ラン県ミュルーズの「国立自動車博物館-シュルンプフ・コレクション」で、ルノーは元より、プジョーシトロエンを始めとするフランス車外国車を網羅し、クラシック・カーから新しい車種を含む膨大なコレクションの収蔵・展示自動車の歴史・科学・デザインなどを学ぶことができる施設です。もし「サヴィニャックとともに“フランス”の旅を」実現するチャンスに恵まれたら、パリからTGV(フランスの高速鉄道)で3時間前後のミュルーズを訪ねるのは一興かも知れません。

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TOPICS011:見どころ紹介+ショップ情報 その① 29.04.2018

宇都宮美術館よりボンジュール! ゴールデンウィークの到来とともに、当館での「サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」展が開幕しました。


お天気にも恵まれ、美術館エントランスに掲出された《牛乳石鹸モンサヴォン》(1948/1950年)によるサインが木漏れ日と大谷石壁に美しく映えます。


当館における本展は、やはりモンサヴォンの「牛」のバナーが吊り下がる中央ホールから始まり、二つの展示室(順路は向かって「右→左」)に、200点を超えるポスターや原画、各種印刷物、写真、参考出品作品(貴重なスケッチ、愛用の画材など)をゆったりと、かつ変化を付けて配置しました。


見どころについては、本サイトを通じて少しずつ披露していきますが、まずは《牛乳石鹸モンサヴォン》のコーナーをご覧ください。今回は、「サヴィニャックが活躍した頃のパリの街の様子」を伝える写真が出品されており、これらを眺めると、「ヨーロッパ特有のポスターの掲出方法」を窺い知ることができます。一言で記せば、建造物の壁にダイナミックに貼る――展示室では、その部分な再現も試みています。


あわせて、小さな作品、裏面にも注目したい印刷物、立体などが際立つよう、そして壁面に展示した作品群と関連付けて鑑賞できるよう工夫を図りました。
※展示室内で配布している出品作品リストは、こちらからもダウンロードできます。

ミュージアム・ショップでは、開幕に先立つ内覧会の昨日から、本展の公式図録(1冊=税込2,300円)ほか、豊富な展覧会グッズが店頭に並びましたので、ご来館の際には、ぜひお立ち寄りいただければ幸いです。
※商品に関するお問い合わせは、ショップ直通TEL.028-666-8585までお願い申し上げます。

[関連ニュース]
デザインや地域文化、アウトリーチに焦点を当てた活動も展開している当館のプロジェクトから、このたび「宮の注染を拓く 手拭」(5種)というオリジナル商品が誕生しました。
こちらは、「地域産業とデザイン」をテーマに、江戸中期にさかのぼる「宇都宮の染めの歴史」と、これを育んだ「地域の風土」を調査研究し、明治末期から広まった「注染」の技法に焦点を当て、地域の人々とともに、この技法にふさわしい「宮モダンのパターン・デザイン」を拓いた平成27年度の館外プロジェクトの成果です。プロジェクトにおいては、公募で選ばれた5つの原案(受賞作)が、「人々の共創」と「デザインの力」によって、いま・これからの地域内外に人々に愛される、宇都宮らしい普遍的な「宮モダンの注染反物」として完成され、その商品化こそが「宮の注染を拓く 手拭」となります。
当館ショップ、並びに東武宇都宮百貨店 5階和食器売場5月10日より販売)でお取り扱いしておりますので、宜しくお願い申し上げます。
※商品とプロジェクトについての詳細は、こちらをご覧ください。

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