展覧会の開幕とともに、図録(記念出版)が刊行となりました。
補記①:閉幕後の現在も、ミュージアムショップで継続販売中です ☞詳細はこちら
補記②:一般書籍として流通が始まり、図書館の所蔵も増えてきました ☞詳細はこちら
●書籍概要
『二つの教会をめぐる石の物語』
2023年2月19日 第1刷発行
編集・発行 宇都宮美術館
発売 下野新聞社
編集協力 有限会社随想舎
装丁 栄舞工房
判型・ページ数 B5判変形、296ページ
定価 2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN978-4-88286-845-3
本展の紹介でも触れた通り、歴史的建造物の建築展の場合、美術展の展示や展覧会図録とは異なる演出・編集を工夫する必要があります。そこで今回は、二つの教会と二人の建築家、そして「石」をキーワードに、地域と、関連する日本近代の教会建築を掘り下げる構成、内容としています。
展示とともに、教会建築をめぐる豊かな「物語」に触れていただければ幸いです。
●著者
角 幸博(かど ゆきひろ)
北海道大学名誉教授、NPO法人歴史的地域資産研究機構代表理事
鈴木 勇一郎(すずき ゆういちろう)
川崎市市民ミュージアム学芸員
橋本 優子(はしもと ゆうこ)
宇都宮美術館専門学芸員
●目次
はじめに
序章「日本近代の教会建築 幕末と明治」
横浜天主堂、横浜クライスト・チャーチ初代礼拝堂、二つの二代目(橋本優子)
第1章「カトリック松が峰教会とマックス・ヒンデル」
第1節「宇都宮天主公教会の成立と歩み カディヤック司祭と初代・二代聖堂」(橋本優子)
第2節「マックス・ヒンデルの生涯と活動 札幌と横浜を拠点にして」(角 幸博)
第3節「宇都宮天主公教会二代聖堂 その建築について」(角 幸博)
コラム「マックス・ヒンデルの建造物めぐり」(橋本優子)
第2章「日本聖公会 宇都宮聖ヨハネ教会と上林敬吉」
第1節「宇都宮聖約翰教会の成立と歩み 種を蒔き、苗を育て、礼拝堂を花咲かせる」(橋本優子)
第2節「上林敬吉の生涯と活動 信徒建築家という生き方」(橋本優子)
第3節「宇都宮聖約翰教会礼拝堂 その建築について」(橋本優子)
第4節「日本近代におけるキリスト教の伝道とミッション建築家たち 聖公会を中心に」(鈴木勇一郎)
第5節「教会建築を担った近代の日本人建築家たち その個性的な活動」(鈴木勇一郎)
コラム「上林敬吉とその周辺の建築めぐり」(橋本優子)
終章「日本近代の教会建築 大正年間と昭和戦前」
教会建築の設計者、教会建築の精髄(橋本優子)
コラム「時代を結ぶ建造物めぐり」(橋本優子)
主要参考文献
建築用語索引
人名索引
謝辞(あとがきにかえて)