展覧会の開幕から二週間目となる1月22日(日)の午後、本展の「関連事業」ジャズ・コンサート「石の街はジャズの街」が開催されました。
ジャズ・コンサート「石の街はジャズの街」概要
[日時] 2017年1月22日(日) 午後2時(開場・午後1 時30分)~午後4時
[会場] 宇都宮美術館 講義室
[出演] 高橋幹夫 氏(ドラム)、青木弘武 氏(ピアノ)、生沼邦夫 氏(ベース)、増渕淳子 氏(ヴォーカル)
[講師・司会] 武井貴志 氏(建築家、テイクス設計事務所、宇都宮市民ジャズオーケストラ)
[参加人数] 170名(先着、要・企画展チケット、全席自由)
[内容] 「石の街うつのみや」出身のミュージシャン(高橋氏・増渕氏)+「石と音楽の出逢い」に関するレクチャーという構成のジャズ・コンサート
プログラム
[前半]
1. リンゴ追分…ピアノ・トリオ
2. リパブリック賛歌…同
3. WAVE…ヴォーカル+ピアノ・トリオ
4. MISTY…同
5. YOU’D BE SO NICE TO COME HOME TO…同
—
6. レクチャー「石の街はジャズの街」…武井氏
[休憩]
[後半]
7. DAYS OF WINE AND ROSES…ピアノ・トリオ+ギター(武井氏)によるセッション
8. DON’T GET AROUND MUCH ANYMORE…同
9. 石の花(セルゲイ・プロコフィエフ作曲、バレエ音楽「石の花」より)…ピアノ・トリオ
10. TEA FOR TWO…ヴォーカル+ピアノ・トリオ
11. STARDUST…同
12. ORANGE COLORED SKY…同
13. CARAVAN…同
[アンコール]
TAKE THE A TRAIN…全員
モダン・エイジ=ジャズ・エイジ
しっとりとした「リンゴ追分」で幕を開けた前半は、三曲目からチャーミングなヴォーカルが加わり、このコンサートを本展の「関連事業」と位置づけた意義を示すスライド+映像レクチャーで締め括りました。休憩後の後半は、ジャズならではのセッションで始まり、講師もギターで二曲参加。以降、石そのものをテーマとする曲としてプロコフィエフの「石の花」、再びヴォーカルが入ってジャズの名曲が繰り出され、盛大な拍手のなか、アンコールまで熱気のこもった演奏が続いています。
大谷石建造物の近代化に先鞭をつけたことで知られ、本展の展示に於いても重要な意味を持つフランク・ロイド・ライトの「旧・帝国ホテル ライト館」(竣工1923年)、ライトの仕事に刺激を受けて、宇都宮に現れた昭和戦前の大谷石建造物は、まさに「モダン・エイジ」すなわち「ジャズ・エイジ」の賜物です。このコンサートをきっかけにして、「石の街」と「ジャズの街」が深いところでつながっていることも広く知っていただければ、と願ってやみません。