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| カミーユ・ピサロ≪オニーの栗の木≫ 1873年 個人蔵 |
ピサロと印象派
ピサロは、風景画を得意とした印象派の画家
の一人です。印象派の画家には、女性を美しく描いたルノワール、「光の画家」と呼ばれるモネ、同じく風景画を得意としたセザンヌやシスレーなどがいますが、ピサロは最年長だったため、無数の枝葉の中の動かぬ幹のように、しっかりと印象派の美学を支えつづけた揺るぎのない存在でした。また、数多くの画家たちがピサロの考えを分かち合い、彼を慕っていたことは、よく知られています。
この展覧会は、ピサロの交友関係とともに、その生涯と制作をふりかえり、印象派そのものについて、そして彼が描いた「自然」について、あらためて考えてみようとするものです。
ピサロの生い立ち
ピサロは、今から約180年前の1830年、カリプ海のセント・トーマス島に生まれました。父親が貿易商人だったため、最初は父の下で働きながら、港での仕事の合間に画帳に素描をしていたといいます。しかし、彼の父はそれをよくは思っていませんでした。それゆえ彼は1852年、22歳のとき、絵を描くためにひそかに家出をしたのです。それからの数年間は、カリブ海の島々で、原住民の生活や椰子の木のある風景などを描き、1855年、芸術の都パリに出ました。
パリで彼は、同じ名前の画家のコローらに学び、やがては「印象派」の中心的な存在になります。印象派の展覧会は1874 年に第1 回展が開催され、1885 年までのの13 年間に断続的に合計8 回開催されますが、毎回欠かさず出品しつづけ、辛抱強く印象派を支えつづけた画家は、実はピサロただ一人しかいませんでした。だからこそ彼は、印象派の立場を印象主義として次のように説明することができたのです。「本物の印象主義とは、客観的観察の唯一純粋な理論となり得る。それは、夢を、自由を、崇高さを、さらには芸術を偉大にするいっさいを失わず、人々を青白く呆然とさせ、安易に感傷に耽らせる誇張を持たない」と。この言葉は、彼のまなざしに、彼のカンヴァスの色と形に、静かに結晶しています。
展覧会の見どころ
ピサロは最初、コロー、クールベ、ドービニーなどの巨匠たちの作品に学び、やがて印象派の画風を確立しました。そして今度はそれを、セザンヌやゴーガンなどの若い画家たちに分け与えつつ、自らも彼らから多くを吸収しました。また、晩年になるにつれ、もはや画風ではなく、精神的な部分で若い画家たちと考えを一つにするようにもなりました。今回の展覧会では、他の画家たちとピサロが何を分かち合っていたのか、という点が見どころの一つとなっています。
2012年3月24日(土)~2012年5月27日(日)
※本展は当館の会期終了後、兵庫県立美術館に巡回します。
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週月曜日(4月30日(月・祝)は開館いたします。翌日5月1日は(火)は休館となります。)
一般:1,000円(800円) 大学生:600円(480円) 高校生以下無料
()内は20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、精神障がい者保護福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料
4月1日(日)は「市民の日」宇都宮市民の方は無料です。午後7時まで開館時間を延長(入館は午後6時30分まで)
4月15日(日)・5月20日(日)は「家庭の日」です。高校生以下同伴のご家族で来館された大学生・一般の方は半額となります。
宇都宮美術館、下野新聞社、産経新聞社
企画協力:有限会社 アルティス 協力:エールフランス航空 後援:フランス大使館
本展は、政府による美術品補償制度の適用を受けています。
講師:有木宏二(当館学芸員)
日時:5月20日(日) 午後2時~(午後1時30分開場)
会場:宇都宮美術館 講義室
日 時:会期中、毎週土曜日午後2時~(ただし5月5日を除く)
※本展覧会チラシに表記の『(ただし5月4日を除く)』は誤記でした。訂正してお詫び申し上げます。
企画展担当学芸員による作品解説を行います。
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| カミーユ・ピサロ 《エラニーの農園》1885年 サントリー・コレクション |
カミーユ・ピサロ 《ルーアンの朝もやの市場》1896年 吉野石膏美術振興財団 |
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| カミーユ・ピサロ 《エラニーの牧場、花咲くりんごの木》1885年 上原近代美術館 |
カミーユ・ピサロ 《りんご採り》1886年 大原美術館 |
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| カミーユ・ピサロ 《エルミタージュの眺め、グラット=コックの丘、ポントワーズ》1867年頃 アルプ美術館/ロー・コレクション |
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| ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 《大 農 園》1860-65年 山梨県立美術館 |
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