いよいよ本日、展覧会が始まりました。
本展は、「石の街」の貴重な資源である「大谷石」について、先人の業績を始め、当館が何年も積み上げてきた調査研究を踏まえ、この石をめぐる「様々な領域」を横断的に結び、そのすべてが「地域文化」の一翼を成していることを探り、広めることを最大の主眼としています。
とは言っても、作品・資料の「展示」だけでは語り尽くせないものがあり、物理的な制約もあるため、焦点を当てる領域は、地質・民俗(序章)、産業・建築(1章)、美術(2章)とし、それらを
●展示
●映像番組
●図録
●先行・関連事業
●広報
によって、可能な限り立体的に知っていただけるよう、工夫を図りました。
「展示」に関しては、屋内外のサインも一役を買っています。たとえば、外部アプローチの大谷石柱には「平和観音 制作の様子」を示し、受付横の「カトリック松が峰教会聖堂 塔屋を望む」という情景から、大谷石のプロムナード・ギャラリーをゆったりと眺める導線としました。当館の建物自体が「石」に触れる場であることは、言うまでもありません。
そして展示の要となる中央ホールでは、「旧・帝国ホテル ライト館の柱」が人々を出迎えます。その背後――まさに大谷の方向にある大きなガラス窓の手前には、石材と採掘の道具を配し、天井から吊り下がるバナーは、展覧会ポスターで使った象徴的なイメージによります。柱の左手は、本展のために撮り下した動画・写真と、出品作品の画像を組み合わせた「映像番組」の上映コーナー。
この番組「大谷石の誕生、利用の歴史と地域に花開いた近代建築」は、約20分に及ぶ自主制作ですが、本日より、2分30秒のダイジェスト版を下記のURLで公開しました。
展示の本編となる「会場1」(向かって左)に於いては、「地質・民俗」並びに「産業・建築」、
また、「会場2」(向かって右)では、「美術」の領域を紹介しています。詳しい内容は、本サイトで連載中の「見どころ紹介」で順次披露しますので、どうぞお楽しみに。
最後に、「石」に捧げる「石」をかたどった「図録」は、
全160ページ(表紙周りを含む)で、目次は下記の通りです。
お買い求めは、当館ミュージアム・ショップにてどうぞ。